2016年02月21日

John Muir Trail 〜Day 3〜

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2015年8月30日

Upper Cathedral Lake > Tuolumne Meadows


6:15 起床 シェルター内8.9℃ (薄手のメリノウール ロンT、ダウンJKT、メリノウール タイツ、ニットCap)

シエラネバダの空気は想像以上に乾燥していた。
ここ数日は目覚めると鼻に痛みを覚えていたのだが、今日は一段とその痛みは強い。唇にはリップクリームを塗ってケアは怠っていなかったのだが、まさか鼻がヤラれてしまうとは考えてもみなかった。
Khufuの出入口を巻き上げてあぐらをかく。外に腕を伸ばしてガスバーナーで湯を沸かす。フリーズドライの味噌汁に湯を注ぎ5回程かき混ぜる。その中に、前日の行動食の残りの焼米を投入し更にかき混ぜれば「猫まんま」の完成だ。
今日のCamp予定地のTuolumne Meadows迄は遠くはない。急ぐ必要のない朝はSlowにいこう。
スコップ、ポケットティッシュ、ゴミ袋の「おトイレ三種の神器」を握りしめて辺りを伺いウロウロとする。人目につかない所に穴を掘れば、記念すべきJMT初野グソをメイクだ。この時のゴミ袋は、Mountain Houseなどの袋を使うのがお勧めだ。

8:45 出発

Tuolumne Meadows迄はおよそ6.4mile、10kmチョイの下りのTrailだ。
Trailを突くトレッキングポールはとてもリズミカルで、ビールとハンバーガーを目指して一気にTuolumne Meadows迄歩いた。

11:15 Tuolumne Meadows Wilderness Center着

JMT 2015

JMT 2015
右の青いシャツの男性がピーター

11時からパーミットの発行が行われる為、僕が到着した時間には10人程の列が出来ていた。
Backpackers’ Campgroundsの場所を聞く。Wilderness Centerを出ると一人の男性が話し掛けて来た。彼もBackpackers’ Campgroundsに行くとの事で、一緒にCamp Siteへ向かう。年代物のフレームザックを背負った彼の名はピーター。後ほど奥さんと合流して一緒にHikingを楽しむそうだ。

JMT 2015

ピーターと僕はそれぞれCamp Siteを確保してノンビリと寝床を設営する。
ピーターが色々と持参のギアを見せてくれた。その時の話す様子は子供のようで、ピーターのギア好きが伺えた。ピーターは僕のギアに興味津々で、今度は僕のCamp Siteに移動して僕のギアのお披露目だ。特にTyvek製のKhufuにとても興味を示していた。スリーピングバッグに縫い付けられたHighland Designsのタグを見て「Dana Designか?」と言っていたのが印象的だった。年代物のフレームザックを愛用しているピーターの口からDana Designと言う単語が出た時は「ヤッパリな」と思うのと同時に思わずニヤリとしてしまった。
日本でも、アメリカでも、ギア好きやギア・マニアはいるもんだなと思った。そして、僕もそんな一人なんだろうな。

隣で三人組の男性達がResupply Boxを開けて食料を厳選している。彼等は17日間でJMTをThru-Hikeする予定らしい。順調に行けば僕と同じ日程でゴール予定だ。
彼等がResupply Boxの中の余った食料を分けてくれた。とても沢山の食料を余らせてしまっていて「もっといらない?」と聞いてきたが僕も荷物が重くなると大変なので厳選して頂くことにした。
彼等はパッキングを済ますとTrailに戻って行った。またどこかで会うだろうと思いつつ「Thank You!」とお礼を言って別れた。

JMT 2015

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ナイスガイの3人組 真ん中がMatt、右がKurt

Camp Siteのトイレの水道で洗濯や洗髪をする。ふと目の前の鏡を見ると自分の顔の黒さに驚いた。日焼け具合がヤヴァイ...。Storeで日焼け止めの購入を決意したのは言うまでもない。

JMT 2015

Storeの周りのベンチには薄汚れたHiker Trashな面々が溜まっている。僕もその中に紛れてSouth West Burgerとポテトを貪りビールで流し込んだ。美味い!
いつも、瓶ビールを買って開けるのに苦戦する。アメリカ人は皆んな普通に瓶ビールを飲んでいるんだがどうやって開けているのだろうか。

JMT 2015

JMT 2015

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Storeで食料、Fishing License、日焼け止めを購入しCamp Siteへ戻る。
すると、日本人女性Hikerのウッチー(後にピーナッツバターというTrail Nameを命名した)がテントを設営していた。
彼女は今日Tuolumne Meadowsに到着して、無事にパーミットを取得したようだ。Tuolumne MeadowsからJMTを歩き始める。
お互いに独りでのHike、それぞれ不安を抱えているのは間違い無い。色々と情報交換などをしながら夜ご飯を一緒に食べた。

この日の夜、僕は日本語での会話にほっとした。


朝:焼米、味噌汁(猫まんま)

夕方:ハンバーガー、ポテトフライ、ビール2本、アイスキャンディー

夜:ポテトチップス、プチトマト、コーラ
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2016年02月17日

John Muir Trail 〜Day 2〜

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2015年8月29日

Little Yosemite Valley > Upper Cathedral Lake


5:45 起床 シェルター内13.5℃ (Tシャツ、短パン、シュラフを掛けて快適)

朝起きてからの行動はここがJMTだからと言って日本のTrailを歩くときの朝と何ら変わりはない。
いや、一つ訂正しよう。少し離れた場所に置いておいた食料の入ったベア・キャニスターを取りに行くという行動がプラスされる。
まだ暗い中、ヘッドライトの明かりを点けて外に出る。周りのハイカー達はまだ眠っているようでとても静かな朝だ。そのハイカー達を起こさないようにヘッドライトの光量を落とし静かにベア・キャニスターの所まで向かう。ここLittle Yosemite ValleyのCamp Siteには鉄製のベア・ボックスが設置してあるのでその中にベア・キャニスターを入れてから昨夜は眠りに就いた。ベア・ボックスの中から自分のベア・キャニスターを取り出して重たい鉄製の扉を静かに閉めた。
自分のシェルターの所まで戻り、ベア・キャニスターに腰を下ろし朝食の準備をする。それからは日本のTrailを歩く時と同じだ。

山と道のTHREEを「ガバッ」と広げてHighland DesignsのDOWN BAG UDDを無造作に突っ込む。その上にベア・キャニスターを乗せる。左右の隙間が埋まるようにパッキングをする。その上に大きめの物を入れたらバックパックを閉めてメッシュポケットにHike中に使うであろう物を入れる。
これらの作業をしていたら、男性Hikerが歩み寄って来た。僕が使っているバックパックとシェルターに興味を持ったらしい。僕の愛用しているギアが現地のHikerの目に止まりコミュニケーションを取るきっかけになるのは嬉しかったりする。しかも、それが日本のメーカーだから尚更だ。

8:10 出発

Half Domeとの分岐までの約2.2mileの間はチラホラとHikerがいる。その殆どはHalf Domeを目指している人々だ。Hikerと言うよりも観光客と言う表現の方がしっくりくるだろうか。見た目などもそうだけれども、何となく違いを感じ僕の中でそのように区別をした。
左に行くと観光名所のHalf Dome、僕は右のTrailへと進んだ。急に人の気配が無くなる。

JMT 2015

さっきまでのTrailとは雰囲気が違う。同時に僕の気持ちも変化したのが分かった。観光気分的な浮かれた気持ちがあったようだ。そのような気持ちは消え、気持ちが引き締まった。Trail脇の倒木の影から現れたガラガラヘビ、僕をジ〜ッと見つめるコヨーテ、焼け枯れた木々の雰囲気がそうさせたのかも知れない。

JMT 2015

このような焼け枯れた森の中を一人で歩く事は日本ではまず無いだろう。風に揺られた木々が「ギ〜、ギ〜」「パキッ」と音を発する。この雰囲気は不気味だ。

JMT 2015

JMT 2015

焼け枯れた森を抜ければ気分も高ぶる。

SUNRISEへの登りはキツかったが、登り切った時に目の前に広がった草原を見た時には思わず「Wow!」と声を上げた。

JMT 2015

SUNRISEまでの登りの途中で家族Hikerに会った。その家族はSUNRISEのCamp SiteでCampをして下って来ていた。女の子が言っていた「SUNRISEは美しくて最高よ!」の言葉は嘘では無かった。
開けた草原の中に続く平らなTrail、これは僕が思い描いていたJMTの一つだった。

SUNRISEで水が尽きる。地図を確認すると小さな川が記載されているものの川は枯れている。この先には川は無さそうなので、小さな虫が沢山居る水溜りのような所から水を汲んだ。同時に、行動食用に作っておいた焼米にふりかけを掛けて食べるものの喉の通りが悪い。数口食べて止めてしまう。行動食に焼米は僕には合わないようだ。今後の行動食を変更しようと思った。

JMT 2015

JMT 2015

いつの間にかCathedral Passを超えたようで眼下に湖が見えた。

15:45 Upper Cathedral Lake着

湖に着いておやつを食べながら脚を洗ったりした。泳ごうかと思ったけれど湖畔で寛ぐHikerや釣り人がいたので断念。
風が冷たくてダウンを着る。
今日から指定Camp Siteでは無い所でのCampとなる。好きな所でCampが出来る。周りを木々に囲まれた場所にシェルターを張った。

JMT 2015

暗くなってもヘッドライトを点けて歩いているHikerがいる。彼等はTuolumne Meadowsを目指しているのだろうか。アメリカのHikingは本当に自由だ。


朝:焼米、ふりかけ、味噌汁

行動食:焼米、ふりかけ

おやつ:PRO BAR、アイスコーヒー

夜:スパイシーソーセージパスタ

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2016年01月23日

John Muir Trail 〜Day 1〜

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2015年8月28日

Happy Isles > Little Yosemite Valley > Half Dome > Little Yosemite Valley


5:10 起床 シェルター内20.5℃

深い眠りから目覚める。前日の晩ご飯の時に飲んだビールが効いたようだ。この清々しい目覚めはそれだけではなくYosemiteの朝の空気が一因しているのは間違い無い。
体の上に掛けていたシュラフを剥ぎ取り、寝起き姿のままパンツ一丁+Tシャツでガサゴソと支度を始める。まだ薄暗い中、周りのハイカー達もガサゴソとし始めているのが分かる。シェルターのジッパーを「ジーッ」っと開け外に出る。大きく伸びをしてYosemiteの空気を胸一杯に吸い込み、Camp Site備え付けのテーブルで朝食を済ませた。
6時半頃にようやく明るくなり始める。
バックパックを背負い、ショルダーベルトとウエストベルトを「ギュッ」と締めると気持ちも引き締まる。
背中のバックパックを軽く跳ね上げ身体へのフィット感を確かめてから再度ベルトを締める。それから、脚を踏み出し、JMTの起点であるHappy Islesへ向かったのだ。

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日本を出発して3日、遂に僕のJMT Thru-Hikingが始まる。
目指すはMt.Whitney、340km先だ。
今日目指すのはHalf Dome。1日1日の歩みが僕をMt.Whitneyへと近づける。一歩一歩。

7:40 Happy Isles 出発

まだ時間が早いからなのか、ハイカーはとても少なく数人程しかいない。とても静かなTrailだ。その静かさとは相反して僕の気持ちはとても高ぶっていた。

JMT 2015

JMT 2015
Nevada Fallで小休止

JMT 2015

Little Yosemite Valleyの指定Camp Siteにシェルターを張り、Half Domeを目指して歩き出す。
この辺りからハイカーが増え始める。その殆どが、僕がシェルターを設営している間にHappy Islesから来たハイカーや前日にLittle Yosemite Valleyに来て1泊してからHalf Domeへ行くハイカーだ。

JMT 2015

シエラの青い空、白い山々は兎に角壮大で美しい。その青さは日本のそれとは違い、その白い山肌も日本では目にすることは出来ない。ただひたすら感動の連続だった。シエラの大自然を目、鼻、耳、肌と全身で感じた。

気持ちが高ぶり歩みがハイペースになったからだろうか?はたまた、久し振りのテン泊装備を担いでのハイクだったからだろうか?Half Domeへの登りがキツい。脚への疲労が蓄積される。それでも、周りのハイカーを抜かしつつHalf Dome直下まで歩いて来た。

JMT 2015

JMT 2015

ワイヤーを伝って慎重にゆっくりと登る。ワイヤーを掴む手に力が入る。腕はパンパンだ。

JMT 2015

JMT 2015

JMT 2015

頂上で食べたマフィン(サンフランシスコで購入)だが口の中の水分を持って行かれてキツかった。スタバのアイスコーヒーはとても美味しくて毎日の楽しみになりそう。

来たTrailを一気にLittle Yosemite Valleyまで戻る。

JMT 2015

15:25 Little Yosemite Valley着

Camp Site横の川で暫くボーッとしてからシェルターに戻ると一人の男性がコッチにやって来た。
Half Domeへ向かって歩いていたら、すれ違い様に「頑張って下さい」と声を掛けてくれた男性がいた。その時の男性だった。その方はサンフランシスコ在住の日本人、ヒロさん。まさか、JMTで日本人に逢うとは。色々と話しをした。「このような所で逢ったのも何かの縁、JMT歩き終わってサンフランシスコに戻って来たら連絡頂戴」と言って、ヒロさんが連絡先を教えてくれた。ヒロさんはカメラマンでアメリカの色々な国立公園に行き写真を撮っている。そんなヒロさんはグランドキャニオンが素晴らしかったと言っていた。いつか行ってみたい。
今回、ヒロさんは自分ではパーミットを取得出来なくてツアーに参加してHalf Domeを登った。パーミットが取得しずらい要因の一つにツアー会社等がパーミットを多く確保してしまうといった事があるようだ。なるほど。
ヒロさんにMountain Houseの中でもヒロさんお気に入りのパスタを頂く。Mountain Houseはお高いので有り難い。

今度は別の男性がコッチにやって来た。
何やらバックパックとシェルターを見せてくれとの事。彼はそれらがとても気になっていたらしく、写真を取りつつ色々と聞いてきた。山と道のTHREE、Locus GearのKhufu、コッチのハイカーから見てもカッコ良いんだなぁ。

横ではカウボーイ・スタイルでCampをするグループを「本場アメリカだなぁ...。出来たら一度はカウボーイ・スタイルで眠りたいなぁ〜」と思いながら、僕はシェルターを「ジーッ」と閉じて眠りについた。


朝:カップヌードル

行動食:PRO BAR、マフィン、アイスコーヒー

夜:パスタ(THREE CHEESE CHICKEN PASTA)


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2016年01月16日

John Muir Trail 〜San Francisco > Yosemite〜

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2015年8月27日

San Francisco > Yosemite


二段ベッドの上で目が覚める。枕元に置いておいたPRO TREKに目をやるとまだ2時だ。眠りにつこうと再び目を閉じるものの、これから始まる「旅」の事を色々と考えて眠ることは出来なかった。無事にYosemiteまで行きパーミットを取得することが出来るのか?Thru-Hike出来るのか?どんな素晴らしい景色が待っているのか?ドキドキとワクワク、そんな事を4時迄考えていた。

同部屋の人を起こさないよう静かに身支度をしてホステルを出発したのは4時15分。昼間とは打って変わってサンフランシスコの街は静まり返っている。バス停に到着するとベンチにはホームレスが眠っていたので少し離れた所でバスの到着を待つことにした。

JMT 2015

定刻の4時45分になってもバスがやって来る気配はない。少し不安になりながらも「ここはアメリカだからそのうち遅れて来るだろう」と待つこと15分程、それらしきバスがこちらに向かって来て目の前で停車した。
扉が開きバスに乗り込む。ドライバーにチケットを見せQRコードをスキャンするがエラー。なんと!チケットの購入ミス。amとpmを間違えて購入してしまっていたのだ。さて、どうしたものか。5分程バス停で考える。このチケットの時刻のamの時間で出発するAMTRAKがあると思い込んでいた僕は急いでタクシーを捕まえてEmeryville駅へ向かった。
タクシーに乗り込み、ドライバーに電車のチケットを見せて発車時刻迄に駅に行けるかを聞く。勿論、片言で。殆どはパッションで何とかし、ドライバーから「OK!」を貰う。彼もプロだ。発車時刻迄に着くように、いつもよりアクセルを深く踏んでいた事だろう。が、しばらくしたらドライバーから一言。「iPhoneで場所を教えてくれ」って...。おいおい...と思いつつもGoogle Mapsを開いて駅の場所を調べるもオフラインの僕のiPhoneでは駅を見つけることが出来ない。ドライバー「近くまでは来ているはず」。タイミング良く歩行者を見つけたドライバーは窓を開けてその人に駅の場所を尋ねると目の前が駅だった。親指を突き上げ「Good job!」と言いタクシーを降りた。その時のドライバーの表情はとても嬉しそうだった。それは、かなり多くのチップを渡したからだろう。
まだ、電車の発車時刻前だ。
窓口で、間違えてチケットを購入してしまった事を伝え交換して貰うも1番早い時刻の電車は7時40分発らしい。完全なる勘違いだったようだ。こういったトラブルも旅の良い想い出となる事だろう。

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駅のベンチで待つこと2時間。AMTRAKがやって来た。
車窓から眺める景色はいくら見ていても飽きることは無い。電車での移動がより一層「旅」感を演出する。

JMT 2015

JMT 2015

車掌にMerced駅まであとどのくらいか尋ねると丁寧に教えてくれた。駅に着く直前には僕の所までやって来てわざわざ教えてくれた。そして、無事にYARTSのバスに乗り換える事が出来、ほっとした。
バスからの景色もこれまた飽きることは一向に無い。雄大な大地をひたすら進んでは田舎街のバス停に停まる。それらを繰り返していくと、次第にバスは谷へと入って行く。灰色の巨大な岩、山々が近づいて来る。こちらに迫ってきそうなエルキャピタン、川底までくっきりと見えるMerced川、一目でそれだと分かる形のハーフドーム、それらに感動しつつYosemite Visitor Centerのバス停に降り立った。
遂に来た!という思いに浸る間もなく、パーミットの取得に急いだ。そして、Yosemiteは暑い。ハーフパンツを持って来て良かった。

JMT 2015

Wilderness Centerに到着したのは14時前。
今回の旅の最大の難所と言っても過言ではない、パーミットの取得が始まる。
レンジャーにJMTをThru-Hikeしたい事を伝える。今日のパーミットがあるか聞くも、無い。明日のパーミットが1つあるとの事。やった!僕は一安心したのと同時に凄くドキドキした。一通り手続きをして、レギュレーションの説明を受け、無事にパーミットを取得したのだ。これで晴れてJMTを歩く事が出来る。出発前に一番の心配事であったのがパーミットの取得だ。心配事から開放された瞬間だった。
Wilderness Centerから出ると一人の男性に声を掛けられた。「何処のブランドのバックパックだ?凄く良いね!」とバックパックを褒められた。「山と道と言う日本のメーカーだ。Mountain & Trailだ」と教えた。パーミットを取れた事を話すと「ラッキーだね!」と言われた。やはり、今年はパーミットの取得が難しいのだろう。

無料のシャトルバスに乗り18番のバス停で降りる。今夜はNorth PinesのCamp場の奥にあるBackpackers’ Campgroundsで一夜を過ごす。

JMT 2015

JMT 2015

Camp Siteに向かう途中にあった糞にドキドキした。決して僕はスカトロが趣味な訳では無い。それが熊のものであると思ったからだ。しかし、直ぐにそれが熊のものではなくて馬のものだと分かりほっとした。

JMT 2015

JMT 2015

Locus GearのKhufuを設営しベアキャニスターや食料をベア・ボックスに入れてCurry Villageへと向かった。ここにはお店やアウトドアショップ、レストランがあり、多くの観光客で賑わっている。
Curry Village周辺を散策し、ピザとビールを購入し夕食とした。ビールの種類がとても豊富で、ビール好きの僕には嬉しい。

JMT 2015

JMT 2015

Hyperlite Mountain GearのSouthwest Pack、GOLITEのJAMを使っているカップルが隣のCamp Siteに。

いよいよ明日から僕のJMT Thru-HikeがStartする。
どんなTrail、どんな景色が待っているのだろうか。

今日は朝早くから起きていてビールを飲んだことも手伝って、シュラフに潜り込んだらあっという間に眠りについた。
夜中に目が覚めて空を見上げると、沢山の星が輝いていた。


朝:Emeryville駅で買ったサンドイッチ、ポテトチップス、コーラ

夜:ピザ、ビール2本


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2016年01月08日

John Muir Trail 〜To San Francisco〜

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2015年8月26日

遂に日本を旅立つ日が来た。
JMTをThru-Hikeしようと決意したのは2014年も終わろうとして、翌年の事を考え出す頃だったと思う。「来年の目標」や「来年やりたい事」のそれである。
年が明けて、長谷川普 著「LONG DISTANCE HIKING」が発行され、先ずはそれを読んだ。それから暫くはインターネットでJMTの情報を探したりしていた。7月11日にHiker’s depotにて行われたイベント「Walkin’ on JMT」に参加した頃から本格的な準備を始める。
自宅を出る直前にパッキングが終わり慌ただしく成田空港へ向かい、直行便でサンフランシスコ国際空港に無事降り立ったのだ。
出発する前日、初めて両親に1ヶ月間アメリカに行きハイキングしてくる事を話したら驚いていた・・・。まぁ、当然の反応だろう。

カラッとした空気、青い空、照りつける太陽、日本とは全く違う。それらがサンフランシスコに来たという事を強く実感させた。

JMT 2015

空港からBARTと言う電車に乗りCivic Center駅へ。
駅からは歩いてREIへ向かったのだが、サンフランシスコの街はゴミが多くて臭い。ホームレスが多く、道を歩いていると「お金をくれ」と話しかけられる事も。他にも、ドラッグ中毒者と思しき人が大声で叫んでいたり、僕には見えない誰かとブツブツと話していたりと日本では見る事のない光景を目の当たりにし、それらが映画やドラマの中でのワンシーンでは無く現実である事に若干の怖さを覚えたのと同時に刺激的でもあった。
途中から人通りが一気に少なくなり、路上駐車してある車には盗難防止の為ハンドルにロックが掛けられていたりと駅周辺とは明らかに空気が違っていた。
REIに着いて先ずはウンコをした。アメリカのトイレの個室は床との隙間が広く開いていて落ち着かない。
スッキリした後に店内を一通り見て、ベアキャニスター等を購入し、REIのFree Wi-Fiを利用して家族に連絡をしたりネットをした。

その後も歩いてUPS STOREへ。

JMT 2015

食料補給地のVVRへResupply Boxを送った。

ホステルに荷物を置いて、明日乗るバスのバス停を確認しつつサンフランシスコの街を徘徊した。
ホステルに戻ると同部屋の女性に「屋上で皆でビールを飲まない?」と誘われたが、翌朝早いからと言う事を伝えて断った。
JMTを歩く事を伝えたら「Yosemiteは最高よ!」と言って、僕のギアに興味があるらしく色々と聞いてきた。道具の小ささと軽さに驚いていた。色々と話していたら、その女性は来年PCTを歩くと言っていた。

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夜ご飯を食べにホステルを出ると、「パンッパンッ!」と二発の銃声がした。割りと近くで聞こえたのでドキドキしながら街を歩いた。夜になると気温が下がり肌寒くなった。スーパーで買い物をしてホステルに戻り22:00に就寝した。

夜:バーガーキング(ハンバーガー、ポテト、コーラ)

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posted by devilhead at 04:09| Comment(0) | TrackBack(0) | JMT Thru Hiking 2015