2016年03月01日

John Muir Trail 〜Day 5〜

写真 2015-09-02 3 08 14.jpg

2015年9月1日

Map11 Donohue Passを越えた先、Marie Lakesへの分岐10030ft地点手前の小さなUnknown Lake > Johnston Lake


JMT 2015

6:40 起床 シェルター内0.2℃(薄手のメリノロンT、ダウンJKT、メリノタイツ、ダウンパンツ)

この日の朝の行動はとてもゆっくりとしたものとなった。
シュラフの表面を結露させ、外の草達を薄っすらと白く凍らせた冷たい空気がそうさせた。今までより随分と冷え込んだ為、中々シュラフから出ることが出来ない。

山々の向こう側から東の空に浮かび上がって来る太陽、そのエネルギーを全身で受け止めた。
ジワジワと暖かくなるのを感じる。そして太陽の偉大さを実感する。

振り返れば高い所にはまだ月がある。
太陽と月が共存する空。その空の下の方にはシエラネバダの山々が360度ぐるっと表情豊かに存在している。
きっと僕の周り半径数百メートル、いや数キロメートルには誰一人居ないかも知れない。この美しい朝を僕は独り占めした。

JMT 2015

JMT 2015

9:15 出発

なだらかなTrailを進むと小さな川が何本か現れ始めた。昨日のうちにここ迄歩いて来て、この辺りでCampをしていればアノ綺麗とは言いがたい水を飲まずに済んだのにな...と思ったが、そうしていたら今朝の素晴らしい朝を体験することは出来なかっただろう。そう思うとアノ水を飲んだことは決して悪いことでは無かったと思えた。

JMT 2015

Trailの脇を流れる川にはトラウトがボケ〜っと漂っているのが目に見える。Fishermanとしての血がうずき出し、川が気になって仕方がない。僕はチラチラと川の中を覗きながらTrailを進んでいた。
とうとう我慢の出来なくなった僕はバックパックを下ろしサイドポケットからテンカラ竿を取り出した。スルスルスル〜っと竿を伸ばして毛鉤を結んだ。Trailを歩く時とは違って、静かに忍び足で川辺に立った。ちょっと足場は高いが木の影に身を潜めて竿を振る。トラウトの数十センチ目の前に毛鉤を落とすと「スー」っと近寄って来た。「喰えっ!喰えっ!」と心の中で念ずる。「じ〜っ」と毛鉤を見つめているが直ぐに「ス〜」っと明後日の方へ行ってしまった。15~20分くらいだったろうか。何度もトラウトの目の前に毛鉤を落としたが結果は同じだった。JMT初テンカラは不発に終わった。
諦めた僕は再びTrailを歩き出した。
この日のTrailは今まで以上に素晴らしく、トラウトが釣れなかった悔しさなんて直ぐに忘れさせてくれた。

Island Passを越えると素晴らしい景色が待っていた。

JMT 2015
Thousand Island Lakeでの一枚

ここまでにもいくつもの湖はあったのだが、Thousand Island Lakeは特別だった。
大きな水面とその向こうに見える一際高い山、そしてその周りを染めるシエラブルーのグラデーション。それらが作り出す景色は本当に美しかった。
水面に浮かぶいくつもの島を見れば、湖の名前の由来を想像するのは容易だった。

JMT 2015
Garnet Lake

JMT 2015

JMT 2015

JMT 2015

Thousand Island Lake、Garnet Lakeのダイナミックな景色は勿論素晴らしかったのだが、そのダイナミックさの後に現れるShadow Lake、Rosalie Lakeの静かな佇まいも素晴らしかった。

脚の疲れなどは全く問題無いのだが、午後になると肩に痛みが出始める。肩のストレッチなどをしながら歩いた。そして、ウエストベルトを結構ガッチリと締めて荷重を腰に乗せた。

Trinity Lakesにストーンサークルがあり、今夜はキャンプファイヤーをしながらCampが出来ると思った。隣に、年配のご夫婦がCampをしている。僕はその奥さんに向こうのストーンサークルでCampをして良いか尋ねた。すると、奥さんは湖で釣りをしている旦那さんに聞いた。直ぐに返事は帰って来ず、その空気はウェルカムな感じでは無かったので僕はTrailを先に進んだ。
そこから直ぐの所にも湖がありCampをするのに良さそうだった。しかし、ここにも先客が居た。また、さっきのような空気になるのは嫌だったのでここもパスして更にTrailを進んだ。

Johnston LakeでTrailの先にTuolumne MeadowsのCamp Siteで食料を分けてくれた三人組のMatt達を見掛けた。彼等は更に先に進んで行ったが、僕はTrailから湖畔の方へ入って行った。

18:15 Johnston Lake着

JMT 2015

シェルターから3mくらいの所に一匹の鹿がやって来た。彼は僕をチラッと見ると気にもせずに木の葉っぱをムシャムシャ食べている。全く逃げようとする気配は無い。僕は暫く「じ〜っ」と見ていたが、彼は暫くしたらノソノソと去って行った。

今日歩いたセクションはとても華やかで「これぞ JMT」といった感じがした。
こんな素晴らしいTrailを歩いている僕はなんて幸せなんだろう。


朝:焼米、ふりかけ、味噌汁

行動食:Garnet LakeでBar、Shadow LakeでBar、アイスコーヒー

夜:スパゲッティ・ミートソース(前日の残り)

posted by devilhead at 05:24| Comment(2) | TrackBack(0) | JMT Thru Hiking 2015
この記事へのコメント
初めまして。自分も同時期にJMTを歩いていました(セクションハイクですが)。山火事と高山病で苦しみつつも頑張った記憶が蘇ってきました。また、覗かせていただきます!
Posted by mountain johnny at 2016年05月12日 22:24
>mountain johnnyさん

初めまして。

実はmountain johnnyさんのBlogを以前から拝見させて頂いてました。
勿論、mountain johnnyさんのJMTの記事も拝見しております。
これからもBlog楽しみにしております。

JMTは最高のTrailですね!
またいつか歩きたいです。
中々Blogの更新が進みませんが、のんびりと更新していきますのでまた覗いてみて下さい。
Blogを書こうとして、JMTの写真を見返すと思い出に浸ってしまって中々進まないんですw
Posted by devilhead at 2016年05月12日 22:50
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